訪問看護の学び・研修

携帯電話などの通信障害が起こった時、訪問看護での業務に支障が出ることがあります。

実際に通信障害が起こった時には二つの問題が発生しました。
一つは、日中で訪問看護ステーションの事務所に誰か在中し固定電話で電話を受けることが出来るのですが、肝心な利用者の電話に障害があるために連絡が取れないケースがありました。

もう一つは私たちの事業所は、24時間対応体制加算、緊急時訪問看護加算 を取っています。
そのため、夜間でも要請があれば自宅に駆け付けなければいけません。

緊急時にすぐに電話対応できるように、待機電話は1号機、2号機と常に二人対応としています。
しかし、通信障害が起こり訪問看護の待機携帯が使えない状況になってしまったのです。この時に、実際に私たちが行った対策をご紹介します。

利用者の連絡先に電話をかけて確認する

まず通信障害が起こった時、利用者一人一人に連絡を取りました。

固定電話なのか、通信障害の起こっている携帯会社なのか、いざというときには連絡を取れるのかといったことを確認するためです。
また何かあった時には、訪問看護ステーションの固定電話、もしくは連絡調整をお願いした病院の窓口の電話番号を伝えるためでもあります。

ここで連絡が取れない時には、ご家族に協力を得て連絡を取ってもらうことで対応しました。

病院と連携を取り連絡窓口として依頼した

私たち訪問看護ステーションは、病院内に事務所を設けています。
そのため、土日や夜間待機電話が使えない時には、病院の代表に電話をかけてもらうようにしました。
利用者一人一人に待機看護師個人の携帯番号を教えるわけにはいかないからです。
利用者から病院の窓口、そして病院から待機者の個人携帯(別キャリア)または自宅固定電話にかけてもらうよう対応しました。

日曜日だけれど、日勤者を増やし電話対応した

平日は勤務者が複数いるので、誰かが事務所で対応することが出来ます。しかし、週末の勤務では、常勤一人が出勤。出勤後はほとんど訪問に出ているため、事務所内での対応ができません。

通常なら、常勤が6件程度訪問します。
それを補足する待機勤務者は2人程度の訪問になるため自宅で待機することが多いのですが、待機電話も通信障害で使えないため、待機看護師も出勤して事務所待機していました。

実際にこの方法で訪問に至ったケースは5件。

発熱や吸引依頼といったケースでしたが、家族の介入もあり、なんとか連携が取れてよかったなと思いましたね。

仕事でも私生活でももはや手放すことのできない携帯電話。
通常は通信障害が起こるなんて想定もしていませんでした。またあったとしてもそれほど長く続くものではないと思っていました。

しかし、実際通信障害が起こった時のために対策は必要であると痛感しました。

今回のことを通して、連絡方法を確認しておくことは、今後の災害の時などにも役に立つことなので、一度見直しておいた方がよいと再確認できました。

また実際はなかなか連絡が取りづらい利用者がいたり、呼吸器などの医療的処置が多い利用者もいるので、要注意者としてリストアップし、連絡方法などを事前に徹底しておく必要があると再認識しました。