
在宅生活を送っている利用者には、さまざまな職種の人がかかわっていますね。
多職種の人が連携し、在宅生活をサポートしているのです。
そんな中で、実は病棟で勤務しているときも在宅のほうが融通が利くのでは?と思った場面があったので紹介します。
褥瘡発生!マット交換!
徐々に利用者のADLが低下し、臥床時間が長くなると、褥瘡が出来ることがあります。
褥瘡が出来たときには、除圧やドレッシング材の使用、褥瘡のスケールに合わせ外用薬などを使用しながら経過を見ていきますね。
そんな褥瘡予防のために在宅で大切なことが、利用者のADLに合わせて適切なベットやマットレスを導入することなのです。
特に高齢者の場合は、褥瘡は容易にできてしまいます。
一旦出来てしまった褥瘡は、栄養状態の悪いことや皮膚の清潔が保ちにくいということもあり、なかなか改善しません。
褥瘡はとにかく予防が肝心です。
利用者の寝具は布団やマットレス、ベットなどさまざま
在宅生活している利用者は、長年使用している寝具で寝起きしていることが多いです。
もともとベット生活をしていても、マットレスは市販のもので硬いし、長期使用によりいつも腰掛ける部分がゆがんでいるという場合もあります。
年齢や介護度、家族の介護負担や転倒リスクなども考慮して訪問看護などのサービス開始と同時にベット導入ということもあるけれど、褥瘡がない間は床ずれ防止マットレスを使用していないこともあります。
臥床時間、皮膚状態、栄養状態などを考慮して、徐々に体圧分散機能を備えた床ずれ防止マットレスに変更をしていくのですが、これが病棟にいる時よりも在宅では対応が早い!と思うことがよくあるのです。
病院のマットレスは硬い?
病棟で勤務している時には、マットレスが硬い、腰が痛いと患者から言われたこともあります。
確かに、一般病棟のマットレスは硬めです。
身体があまり沈みこまないように、起き上がりやすいマットレスになっているのです。
しかし高齢者の場合、臥床時間が長い、自力寝返りをしない場合、褥瘡リスクが高まってしまいますね。
また在宅生活していたけれど、全身状態が悪化し褥瘡発生。その後入院治療が必要になったケースの場合、
病院によっては、褥瘡患者に使用するエアマットレスに限りがあることも…。
マットレスやベットを調整するので、入院は決まったものの、半日程度待たされたこともあります。
更に自宅でエアマットを使用しているなら、持ってきてもらえませんか?といわれたこともあります(もちろんもってはいけませんが)。
それほど病院の設備には限度があり、高齢者がたくさん入院している病棟では、マットレスやベットの調整が必要になることもあるのです。
このように在宅と病棟を比較すると、自宅で褥瘡のリスクが高まったとき、褥瘡が出来たとき、ベットのマットレス変更を検討したとき、すぐにケアマネが調整して担当の福祉用具業者に依頼、変更することが可能です。
もちろん急を要さない場合は、納入まで数日待つこともありますが、比較的すぐ対応してもらえることが多く、もしかすると病棟よりも専門業者で在庫が多い分、融通が利くのでは?と思っています。