訪問看護の確認項目

連日寒さが続く冬の時期。特に寒波が来るこの時期に悩まされるのが、水道の問題です。
私たちが訪問する利用者の中には、古くから立ち並ぶ長屋に住んでいる人は少なくありません。
古い水道の配管、隙間風が吹き込む台所や浴室、寒い日の朝、訪問してみたら「水がでない」「水道管が破裂した」といった声を聞くことも少なくありません。

通常賃貸で住んでいる人は、大家に電話をし、状況を報告、そして修理を依頼するという形をとりますね。
自分で電話をして対処することができる利用者もいますが、中には耳が遠くて話をすることが出来ないからかけてくれとお願いされることもあります。
また、高齢で認知症もあり、自分ではどうしていいのかわからないとただただ混乱している利用者もいます。

水というのは生活に欠かせないものですし、時には命にも直結するものなので、困っている利用者を放っておけない訪問看護師たちは、
大家へ直接電話連絡をすることも少なくありません。

しかし、このような緊急事態はそれほど多くはありません。
そのため、利用者ですら、大家の電話番号を知らないということがあるのです。
どこに不動産屋があるか聞いても、「あの辺…」と遠い記憶をさかのぼっていくので、あまりはっきりしないことも。

果たして訪問看護師は、利用者宅の大家の連絡先を知っておくべきなのでしょうか。

もしも、訪問看護師が大家の連絡先を知らなくても、ケアマネージャーが把握していることがほとんどなので、問題ないともいえます。
実は、私たちが訪問を開始するとき、私たちの社用車をどこにとめるべきかなど駐車場の確認をケアマネージャーと大家の間でとっていることが多いです。
この駐車場の確認を怠ると、あとでご近所から苦情が来ることもあるので一番初めに確認をしておくことは重要なのです。

また介護が必要になったため、訪問看護や訪問介護を利用するということを大家に伝えておけば、独居の利用者に万が一のことがあった時に、
すぐに大家と連絡をとりやすいのです。またこれまで大家と利用者のかかわりがほとんどなかった場合でも、利用者の高齢化に伴い見守りが必要なのかもしれないと、大家への意識付けができるというメリットもありますね。

訪問看護師が利用者の情報を知っておくことは大切だけれど、やっぱり細かいことは知らないことも多いです。
しかし、利用者にかかわる人それぞれがいろいろな情報を持っていると、対処できることがほとんどです。

そのためには、私たちの常日頃の連携というものがとても重要だと考えています。