
今回は、訪問看護の看護師として多い仕事についてご紹介をしたいと思います。
訪問看護に興味のある人、どんな仕事をしているのか知りたい人は、ぜひ読んでみてください。
この記事を見て、自分でもできそう、やってみたいと思う人が増えると嬉しいです。
訪問看護の依頼目的としてよくあるのは、内服管理や入浴介助、在宅酸素の管理、褥瘡の処置、膀胱留置カテーテルやストマの管理、点滴などです。
また、どのような目的で訪問する場合も、基本的にすべての利用者さんに対して体調管理を行います。
訪問時には必ずバイタルサインを測定し、自覚症状や困っていることがないかを確認します。気になる点がある場合は主治医に報告し、対応します。
そして訪問看護師が行う医療行為で最も多いのは、ステーションにもよりますが、褥瘡の処置と点滴だと思います。
褥瘡の処置
訪問看護での褥瘡の処置は、病院と比べると使用できる物品が少ないという特徴があります。高機能な最先端の被覆材や滅菌器具などはなかなか使えないので、主治医と相談しながら、あるもので工夫して処置を行います。
点滴の処置
点滴については、症状悪化などの理由により輸液や抗生剤などを一時的に末梢点滴で行うこともありますし、中心静脈栄養を行うこともあります。
利用者さんの家でミキシングなどを行うので、病棟のように専用のスペースがあるわけではなく、特に清潔操作に気を付けて行う必要があります。CVポートの穿刺、ルート交換なども訪問看護師が行っています。
内服管理
訪問看護における内服管理は、多くの場合、ヘルパーや薬局とも連携しながら行います。
訪問の頻度は利用者さんによって違いますが、頻繁に訪問している場合でも、食事のたびに看護師が配薬することはできません。
また訪問看護に内服管理を依頼する必要がある人ですから、援助してくれるご家族はいない場合が多いです。
訪問看護では、1週間分の内服カレンダーなどを利用して内服管理を行います。
カレンダーへのセットは看護師が行う場合と、薬局の薬剤師が行ってくれる場合があります。
利用者さんの性格や理解の状況によって、週1回の内服確認で十分な人もいますし、内服忘れのリスクが高い利用者さんにはヘルパーからの声掛けをお願いすることもあります。
看護師が内服の内容をきちんと把握していることが重要で、降圧薬や血糖降下薬などの重要な薬は間違いなく内服できるよう、他職種間でも情報共有を行います。
また高齢の利用者さんの場合、複数の病院から同じような薬をたくさん処方されているケースも少なくなく、不要と思われる薬については主治医に相談して減らしてもらうこともあります。
入浴介助
入浴介助の依頼は、「訪問介護で対応することが難しい」という理由で来ることが多いです。具体的には心疾患などがあり入浴によって体調が変化するリスクがある、骨折の直後など体動に制限がある、入浴後に創傷処置などが必要である、といった場合です。
入浴介助は利用者さんに感謝してもらえることも多いやりがいのある仕事ですが、体力を必要とする仕事でもあります。
普通の家庭の浴室は介助者と一緒に入るような作りになっていないので、2人で入るには狭く、病院などの広い浴室と比べて熱気がこもりやすいので、服を着て介助している看護師にとっては非常に暑いことが多いです。
逆にすきま風などで浴室内がすぐ冷えてしまい、利用者さんが寒い思いをしないように工夫するのが大変なお宅もあります。
入浴介助で訪問することが決まったら、まずケアマネージャーや福祉用具の会社の担当者と一緒に浴室の状況を確認し、どうすれば安全に入浴できるかを検討して、手すりや踏み台を設置してもらいます。
在宅酸素療法
在宅酸素療法は、酸素濃縮器というルームエアーから酸素を取り出す機械を使用して酸素を吸入する場合がほとんどです。
訪問看護師は、利用者さんがカニュレやマスクを正しく装着できているか、酸素の流量は適切か、外出時に使用する酸素ボンベの使い方や残量は大丈夫かなどを確認します。
ストマ・カテーテル管理
ストマの管理は消化管ストマだけでなく、腎瘻や膀胱瘻などの尿路ストマの管理をすることもあります。
尿閉などの理由で膀胱留置カテーテルを抜去できずに退院し、そのまま自宅でも継続して使用するケースもあるので、その場合はカテーテルの交換も訪問看護師が行います。
まとめ
如何でしょうか?
訪問看護ステーションの特徴によって異なる場合もありますが、
大体の訪問看護ステーションでは、今回あげた内容が7~8割くらいになるのではないでしょうか?
逆に言えば、これらができるのであれば、訪問看護師として仕事をできる状態になると思って良いと思います。
訪問看護は1人で訪問するので不安もあると思いますが、一人の利用者と長く付き合える等、様々なやりがいもあります。
よくある仕事を見てひとりでも訪問看護の仕事に自分でもできる・興味を持ってもらえると嬉しいです。
ここまで読んでくれてありがとうございます。