訪問看護ステーションでの全体ミーティング

訪問看護に興味のある人にとってトラブルになった事例は知りたいのではないでしょうか?

具体的なクレームはどのような事で発生するのか、
また、その場合、どのように注意したり対処したら良いのか

今回は、訪問看護で実際に起こったクレームとその対応についてご紹介したいと思います。

訪問看護で気を付ける言葉遣いとは

訪問看護師であっても、病棟や外来の看護師であっても
礼儀・マナーはとても重要になってきます。

訪問看護においては高齢者とのコミュニケーションが主になってきます。

コミュニケーションを図る際に

『丁寧でわかりやし、聞き取りやすい言葉』

を用いるという意識は必要になってきます。

しかし、そこの部分での個人の価値観や線引きが少々難しい部分になります。

利用者様に話しかける際に

『わかりやすいように』
『聞き取りやすいように』
『優しく聞こえるように』

という意味で敬語ではなく、あえて近しい人と日常会話に近いような
話し言葉を使用する場合もあります。

利用者様やそのご家族の性格や状況にもよりますが
これはクレームにつながりやすい部分でもあります。

訪問看護は、利用者様のご自宅に伺いますし、
長期で療養される方も多く、信頼関係の構築ができている場合でも、
敬意を払いながらも、親しみを込め砕けた言葉を使う場合もありますが

この良かれと思った行為が、利用者様とそのご家族にとっては不快に感じることもあります。

そのため、言葉使いには注意が必要です。

これは利用者様本人よりも処置やケア時の声かけを聞いている
ご家族からクレームになることも多いです。

訪問看護の言葉遣いでクレームになった事例

事例を1つご紹介します。

認知症はあるものの、元々、厳格な性格だった利用者様がいます。

娘様がお見舞いにいらしたタイミングと訪問看護が重なった際に、
看護師の口調は優しかったけれど、
「少し、幼稚で馴々しく感じた。」というクレームがありました。

利用者様からのクレームは1度もありません。

その時に担当していた看護師から話を聞くと、

利用者様は、認知症と難聴が進んでおり丁寧すぎる言葉だと聞き取りにくかったり
理解が難しい場合もあるため、
あえて、砕けた口調にしていたとのこと。

とはいえ、利用者様やご家族を不快にしているケースもあることが分かります。

各利用者様やご家族にもよりますし、状況ごとに使い分ける事が難しい。
という場合も多いと思います。

基本的には、丁寧な言葉遣いをし、
声のトーンや、ゆっくり・はっきり話す事で安心感や優しさ、親しみやすさは
伝わるので、工夫してみるといいと思います。

クレーム対応のポイント

クレーム対応において、

クレームを受ける側にとってもストレスは大きいものですが

不満を感じている人の立場に立ってみると苦情やクレームを訴える側も
ストレスを感じています。

誠意を持って速やかに対応

大事な事は誠意を持って速やかに対応する事です。

指摘してくれた事に感謝の気持ちを伝える

余程見当違いなクレームで無い限りは指摘された事に対して
感謝の気持ちを伝える事でストレスが軽減する場合も多いです。

チームとして対応する

訪問看護は、クレームの当人ではなくてもチームとして働いているので
他人事にせず、フォローし合うことや、
その場で自分にできる対応は何かを考えて行動することが大切です。