
訪問は大体1時間行います。なかには30分だけの方もいらっしゃいます。
利用者さんと1時間じっくりというのは身体症状をじっくり観察できるので、異常の早期発見にもつながるのでとてもいい時間です。
入浴介助やリハビリ、排便コントロール、お薬セットなどやることが決まっている利用者さんが多いですが、状態が落ち着いている利用者さんはVSを測定してから何を行うかは、訪問看護師によって異なってきます。
どうしても時間を持て余してしまうこともあるかもしれません。
しかしお金をいただいている以上はきちんと仕事をしなければなりません。
訪問看護師が来ることで不安を軽減させ、安心材料となっている利用者さんも中にはいらっしゃいます。その場合、一番はコミュニケーションになります。
どのようなコミュニケーションをとっていくか
VSは正直10分もあれば測定が終わります。その後の50分は何を行うべきか。
独居や高齢者のご家庭ではパートナーを交えていろんな会話をしていきます。
どのようなコミュニケーションをとっていくか
その中で病状に対しての不安や困っていること、要望などをお伺いしていきます。
お話の中でどんなサービスを追加したほうがいいか、どんなケアを行っていくべきかなど考察しながら話し合います。
看護としてはここがとても重要です。
しかしまじめな話ばかりでは利用者さんたちも疲れてしまうので世間話もします。
世間話の進め方
どんな世間話を行うかは利用者さんによって異なります。
ただ話すだけでは手持ち無沙汰になってしまうし、おしゃべりだけの訪問はよくないので、下肢や手のマッサージを行いながら今日のニュースの話題に触れてみるのもよいかもしれません。
高齢者の女性の場合の世間話
高齢者の女性の場合、子育てを経験した方も多いと思います。
逆に訪問看護に従事している看護師は子育て現在進行形の方も多いかもしれません。
ご主人のこと、子育ての苦労や楽しかったこと、結婚されていたらお嫁さん・お婿さんの印象、お孫さんのお話などいろいろと広げていくとその方の生きてきた歴史を感じることができて、利用者さんの枠を超えてとても親近感が湧いたりもします。
高齢者の男性の場合の世間話
男性の利用者さんの場合でしたら、お仕事や奥様との馴れ初めや趣味の話などに持っていけるととても楽しんでお話をしてくださる方が多いです。
馴れ初めのお話などは男性も女性も少し照れながらお話しされるのでとても和みます。
訪問看護はご夫婦の関係がとてもみえるため、仲の良いご夫婦を見るといつか自分もこんな風にお互いを見ることができるのかな、など自分の将来を見据えるヒントにもつながるかもしれませんね。
利用者さんとのコミュニケーションをとるなかで感じること
我が家は日々の子育てや家事、仕事に追われているのでできるだけ自分のことは自分でやるようにしています。
訪問看護は一人一人の利用者さんと長い時間をかけて関係を築いていきます。
私が見てきている利用者さんのご夫婦はとても仲睦まじい印象があり、いつかこんな風になれたらいいなと思うことも多いです。
どちらが先に介護が必要になるかはわかりませんが、もし自分が先になってしまった場合優しく介護してもらいたいからもう少し優しくしておこうかな、などと思う日々です。