
この記事では、一般的な訪問看護グッズ以外に現役訪問看護師が訪問看護時に必ず持ち歩く便利グッズをご紹介します。
これまで2つの便利グッズの記事を掲載していますので、同じように参考にしてもらえると嬉しいです。
・訪問看護であってよかった6つの便利グッズについて
・100均でゲットしたい訪問看護の6つの便利グッズ
ぜひ最後まで読んで下さいね。
①入浴介助のための長靴
私が勤務し始めたときにはなかった長靴ですが、今は一つだけ備品として購入してあります。長靴が必要な理由は、入浴介助のためです。
これまでは、訪問すると靴下を脱いで素足で浴室に入り、入浴介助するという方法で行っていました。
しかし実際訪問してみると、素足ではちょっと…と抵抗感を感じるお宅が多いのです。
もちろん今でも素足で一緒に浴室に入って入浴介助することが多いです。
しかしながら、時には長年使用していないような浴室を使うこともあります。
また1週間お湯を変えていない浴室で入浴介助を行うことも。
さらに夏場はお風呂場に行くとムカデに出くわしたこともあります。そのようなことから、長靴は必須アイテムになっています。
利用者さんのお宅は、家族が使用する場合も多いです。そのため現状の環境を変えないこと、また自分たちの身を守るためにも長靴を利用することは重要なのです。
②粘着してごみをとってくれるコロコロクリーナー
訪問バックの中には、私たちの必要な訪問物品がさまざまな入っています。もちろんテープ類もありますが、ガムテープはかさばるため入っていません。
しかし訪問したお宅で、ペットの毛がついてしまう。植物の茎などがジャージの裾についてしまうなんてこともあります。また歩くたびにほこりが靴下につくということも。
それを次の利用者のお宅に持ち込むということはあってはならないこと。そのため訪問看護の備品としてコロコロと粘着してごみをとってくれるクリーナーがあるといいなと思います。
訪問バックの中に入れておくことは難しいので、これは移動の車に準備しておきたいものの一つです。
③各市指定のゴミ袋
私たちはオムツ交換などをしたら、各家庭においてあるゴミ袋に包んで家族に捨ててもらいます。
しかしながら独居、高齢などになるとその指定のゴミ袋すらない場合もあるのです。
もしも訪問介護などを受けている場合は、買い物をするヘルパーさんにゴミ袋購入を頼むこともできるためいいのですが、それも利用していないとなると、ゴミ袋もない、捨てることもできないのでゴミがたまる一方になってしまうのです。
また当ステーションがある場所とは異なり、市をまたいで訪問することになると、ゴミ袋の指定が異なります。そのためもしもゴミを捨てることに備えて、各市指定のゴミ袋があると便利です。
④ビニールテープ
私たちが持ち歩くバックの中に必ずあるのがビニールテープです。
ビニールテープはとても安価で、便利なのでよく利用します。
どんなところに利用するかというと、緊急連絡先の電話番号をはるのはもちろん、肌のかぶれやすい人のガーゼ固定にも利用します。
地方なので農業に携わっていたという人が多い私の地域では、ビニールテープを置いているお宅も多いです。しかし、中には持っていない人も。そこで私たちは、いつもビニールテープを持ち歩いているのです。
傷がありその処置のために医療用テープを使用すると、肌が荒れるという人も少なくありません。ビニールテープは、医療用テープに比べ粘着度は落ちますが、お年寄りの肌にもとてもやさしく固定できるので、重宝しています。
④リードクッキングシート
リードといえば、油物を使用したときに使ったりするものですよね。
とても吸水性に優れているのが特徴です。そんなリードクッキングシートをカバンの中に潜ませています。
なぜか?それはストーマの利用者さんに使用することが多いからなんです。利用者のストーマを観察するときに、ストーマ袋の内側についた便をふき取ったり、ストーマ袋を外してストーマ口の便をキレイにふき取るときにも使えます。
とても吸水性がよく、濡らすと肌にも優しいので、とても重宝しています。
⑤保冷剤・冷えピタ
どこの家でも保冷剤くらいあるんじゃないの?と思うかもしれませんが、意外に保冷剤のない家もあるんです。
これを持っていると、ちょっと冷やすときに便利なんです。
しかも小さなサイズがおすすめです。
発熱している利用者の脇を冷やす、頭部を冷やす、患部を冷やすということもできます。
訪問してすぐに必要とわかれば、すぐに冷凍庫に入れてもらって、訪問終了時に使い始めるということもよくあります。そんな保冷材はとても便利です。
またよく子どもがおでこに貼るような冷えピタも便利ですね。
しかもカットして使用できるタイプがいいでしょう。
これも火照った部分の熱をとるのに最適なので、カバンに忍ばせておきます。
もちろん訪問看護師から全部持ち出すとたいへんなので、一度は利用者や家族に見せて使用感を確かめるために利用して、あとは自分で購入してもらうようにしています。
⑥手ぬぐい
訪問する家の利用者、特に高齢者と私たちの温度感覚って異なります。
そのため夏場で暑くてたまらないときでも、扇風機すらない家に訪問することもあるのです。
処置中は利用者はベットの上で涼しげな顔をしていても、私たちはとても暑くだらだらと汗をかいていることもあるのですね。
そんな時に首周りにまいたり、おでこにまいたりすることで汗のしたたり落下を防ぐことが出来るのです。
私はそのまま折りたたんで首に巻く程度ですが、ベテランの訪問看護師になると、自分の首にフィットするように縫い合わせたり自作している人も少なくありません。
⑦チューブ絞り
私が訪問して処置をするときには、軟膏を塗布することもよくあります。
25g程度のチューブなら小さくて簡単に絞りだすこともできます。もっと大きなサイズになっても、柔らかい軟膏であれば全く問題はありません。
しかし一番大変なのが、褥瘡処置をするときのメイスパンを絞り出すことなのです。
夏場は暑いので全く問題ありませんが、冬になると寒いので、残量が少なくなると絞り出すのが一苦労なんです。そんな時に使用するのがチューブ絞りです。
最後の最後まで絞り出すことが出来ますし、重宝しています。
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