
看護の世界では、病院、施設など慢性的な人手不足が深刻化していますが、訪問看護の分野はさらに深刻な人手不足が続いています。
高齢化社会が進んでいく中で、国は病院を増やさずに地域や自宅で療養しながら暮らしていくことを推奨しています。
訪問看護の需要は増え続けており、病院だけではなく、医療業界ではない企業からも訪問看護ステーションを立ち上げて参入しており、訪問看護ステーションは、急激に増え続けています。
かくいう私も男性でありながら訪問看護師として働いています。
今回の記事では、男性看護師だからこその働いてのメリットやデメリット、訪問看護へ転職を考えている方のアドバイスをしていきたいと思います。
訪問看護の男性看護師は需要が高い
10年ほど前は、訪問看護というと女性しかいない、男性は働けないという印象がありました。
しかし現在は、男性だからといって拒まれることはなく、むしろ男性看護師の需要が増えてきています。
男性看護師も年々増加傾向にありますが、訪問看護の業界では、まだまだ男性が少なく、利用者さんからしても認識が低いのは事実です。
ですが、訪問看護ステーションからすればものすごく需要は高いと思います。
男性看護師のメリット
女性に比べて体力や力があるということです。
訪問看護で働いているスタッフは病院と比べると、年齢層は高いです。
基本1人で訪問するため、脳血管障害により麻痺がある方や難病を抱えていて寝たきりの方を1人でケアをするのは「大変だ」という声をよく聞きます。
体位変換や移乗などを1人で行なえるのは男性ならでしょう。
とても重宝されると思います。
その他、病院とは違い、生活の場に関わっていくことにおいて、生活指導や服薬指導は大切となってきます。
女性が指導をするとまったく受け付けてくれなかったけども、男性が訪問するとすんなり受け入れてくれたという例もあります。
男性看護師のデメリット
男性看護師を受け入れてくれないこともあります。
特に女性の利用者には多いと思いのですが、病院では当たり前のように男性・女性問わず、おむつ交換や陰部洗浄、浣腸などを患者さんに行っていましたが、自宅では拒否されたり、家族の希望で男性がケアを行うことを拒否するケースが多く見られます。
昼間であれば、代わりのスタッフが行けばそれで済むことですが、夜間の当番の時に「尿漏れしてしまってオムツを替えてほしい」なんていう相談があると困ってしまいますのがつらいです。
訪問看護に転職しようかどうか迷っている方へのアドバイス
働く訪問看護ステーションの選び方ですが、「体力的にも精神的にも余裕を持って働けるかどうか」を重視したほうがいいかと思います。
男性は、家族を養っている方も多いので、どうしても待遇や給料に目が行きがちです。
特に高待遇の所には多い傾向ですが、朝から夜ぎりぎりまで訪問させる訪問看護ステーションもあります。そうなると、時間的にも余裕がなくなります。
訪問看護の魅力は、「じっくりと寄り添った看護ができること」だと私は思います。
時間的な余裕がなければ、利用者さんのケアがおろそかになったり、じっくりと話を聞けなかったりします。
車の事故を起こす危険性も高まり、事故を起こせば、結果的に利用者さんに迷惑をかけてしまうことになるのです。
訪問件数ですが、目安としては、1日4件くらいが理想的だと私は思います。
まとめ
最後に私が思うことですが、訪問看護に興味があるのならば、一度飛び込んでみるのも悪くないと思います。
この記事が少しでも転職の助けになればと思います。最後まで読んでくださりありがとうございました。