訪問看護:作業療法士(OT)の仕事

訪問看護ステーションでの作業療法士の仕事

訪問看護ステーションでの作業療法士の仕事は、

①利用者様宅への訪問業務、
②書類業務、
③治医・看護師・介護士・ケアマネージャー等との連絡調整業務

などがあります。

利用者様宅への訪問業務

①については、在宅でのリハビリに加え、ご家族へのアドバイスや指導、家屋環境調整も含まれます。

書類業務

②については、月末月初にかけ、計画書と報告書を作成します。
また、併せて利用者様やご家族への説明も行います。

治医・看護師・介護士・ケアマネージャー等との連絡調整業務

③については、他職種で連携を図るとともに、利用者様が利用するサービスに変更があった際や、身体状況が大きく変わった場合にはサービス担当者会議が開かれ、そちらに参加することも業務の1つとなります。

【作業療法士の仕事スケジュール】
ステーションにより異なりますが、8時半~9時が始業となるところが多いです。

一日の大きな流れ

① 8:30~:(始業)ミーティング
② ~12:00:2件~3件の訪問と事務処理
③ 12:00~13:00:昼食
④ 13:00~17:30:3件~4件の訪問と事務処理

まずは前日の申し送りやその日の予定など、スタッフ間でミーティングが行われます。

それから午前中に2~3件訪問します。

訪問を終えたら、カルテの記載をします。

カルテは紙ベースのものもあれば、電子カルテを採用しているところもあります。

電子カルテは、会社から支給されるiPadやスマートフォンで入力できます。

ステーションに戻らなくてもカルテ記載が可能であるため、効率よく業務をこなすことができます。

 午前中の業務が終わると、約1時間のお昼休憩となります。

お弁当を持ってきてステーションで食事をしたり、午後の業務の都合でステーションに戻れない場合は、コンビニや飲食店で昼食をとることもあります。

その日の訪問時間や場所に合わせて休憩の取り方も自分で管理できます。

 お昼休憩後、午後は3~4件訪問します。

訪問を終えたらステーションに戻り、午前と同様にカルテ記載業務を行います。

そして終業となります。

終業時間は17時~18時と、ステーションによって異なります。

作業療法士で多い仕事の内容

 利用者様の疾患や状態として多いのは、高齢に伴う廃用症候群を呈している方、脳梗塞後遺症、末期癌、パーキンソンや脊髄小脳変性症などの神経難病、認知症や精神疾患、脳性麻痺などの小児疾患などが挙げられます。

精神科訪問看護に携わる場合は、所定の研修を受講する必要があり、ステーションによっては業務として研修を受けさせるところもあります。

リハビリの内容としては、その方の状態に応じた運動療法、基本動作・ADL動作・IADL動作の練習を実施することが多いです。

在宅リハビリで特徴的なのは、外出練習において公共交通機関を利用できるよう練習をするなど、生活範囲の拡大を図るリハビリができる機会がある点です。

また利用者様宅の居室や寝室・玄関・浴室・トイレなど、環境調整が必要な場合には、ケアマネージャー、福祉用具業者と相談の上、住宅改修や福祉用具の設置を行うことも多いと言えます。

在宅での作業療法は生活の場で行える点で、より実践的であり、また生活の質に直結すると言えます。