訪問看護ステーションでの全体ミーティング

私たちの事業所は、立ち上がってから約20年間紙カルテが主流です。
しかし昨年からカルテの電子化なども視野にいれ、医療・介護連携サービスのソフトを導入しました。

このシステムのメリットは、患者様・利用者様の情報共有をすることができる、またスタッフ間のコミュニケーションをスムーズにできるということです。

今はまだ訪問看護ステーション内の情報共有や情報交換にすぎませんが、これから少しずつ外部の施設や医師との連携にも進めたらいいなと思っています。

なぜこのサービスを利用するに至ったのか?

訪問看護をする時には医療保険や介護保険を利用しますが、訪問看護の回数や時間、利用料金、また医師の指示書などを管理するのに、管理システムはかかせません。
そのため早い段階から請求業務を行うためのシステムは導入されていました。

しかし時代の流れは、ICT化。そのため訪問看護業務、記録などを行うシステムの導入も必要に迫られてきていたのです。

実際に探してみると、さまざまなシステムやソフトがあり混乱!

研修にいっても看護記録に関するシステム、ソフトなどのブースは多く、ほかの訪問看護ステーションの話を聞くと、導入を始めているところもちらほら。

そのため私たちもやっとICT化を視野に入れて進め始めたのは昨年初旬のこと。
いろいろな業者の話を聞き、昨年中旬にすでに使用していた請求に使っていたシステムと同業者のソフトを導入しました。

実際どのように活用しているか?

日々の業務で私たちが感じていること。それは記録に時間がかかるということです。

1時間未満の利用で、処置に50分程度かかることもあり、利用者の自宅で記録をするのは時間的に難しいこともあります。そんな時には、とりあえずバイタルサインの記録だけを記入し、後でステーションに戻って記憶を頼りに記録をしていくことが多いです。

また紙媒体で見るほうが日々の記録がわかりやすい(なれていることもあるため)、利用が終了しても返戻や監査があった時には紙媒体のほうが便利ということから、紙媒体の記録をなくすことは不可能です。しかしもう少し便利な方法があったら、また効率化できたらというのは、みんなの共通の思いだったのです。

そこで私たちは、ソフトを導入し、できる範囲から運用を始めています。
現在は保険証の写真をとったり、褥瘡の変化を見るための記録としての写真などの記録に活用していることが多いです。

本来は、もっともっと活用する方法はあるのですが、今はまだ活用しきれず模索している状況ですね。

今後の展望と期待

訪問看護に関するシステム、ソフトは便利なものもありますが、一つ一つのシステムは契約が必要になり、リースをしなくてはいけません。
もしも可能なら、体温計やSpO2など測定しただけで自動的に入力されるシステムを使ってみたいなと思っています。

またタブレットで打ち込む作業は意外に時間がかかるので、音声入力できるものがあると、業務の短縮化が図れるのではないかと思っています。  

ただ今ある資源を最大限に活用していくことも大切です。

そのため日々の業務の中でどのように連携などに使えるか、仕事の効率化ができるかを考えながらICT化を進めて行けたらと思っています。

【関連記事】
訪問看護ステーションの看護記録ソフト(電子カルテ)導入タイミングは? 開設時からは必要がない理由