
訪問看護の需要が増えているみたいで気になる。訪問看護に転職してみたいけど、向いているか分からないので不安。
こんな現場の看護師さんの声を耳にします。
これまで現役の訪問看護師さんや実際に訪問看護ステーションを運営している経営者が訪問看護に向いている看護師さん・向かない看護師さんの特徴を解説していきます!
現役の訪問看護師が解説!! 訪問看護に向いている看護師さんの5つの特徴とは
訪問看護ステーションの経営者から見る訪問看護に欲しい人・向かない人の特徴
今回は、男性の訪問看護師の人に訪問看護に向いている人・向かない人の特徴を各々4つあげてもらいました。
様々な立場や性別の違いで、実際に訪問看護で働いている人が、どのような人が訪問看護に向いているのかと考えているのかを比較をしてみてくださいね。
訪問看護が向いている人の4つの特徴
様々な疾患の方と関わりたい、様々な年齢層の方と関わりたい
病院では、病棟ごとに科が分かれており、その分野の疾患を抱える方との関わりしかありません。
ですが、在宅で療養されている方は、様々な疾患、そして複数の疾患や症状を抱えて生活しています。
また、年齢層も老年期の方から小児期の子まで、色々な方が在宅では療養しながら暮らしています。そのため、複数の疾患、あらゆる方に対応できるスキルを持ち合わせる必要性があります。
しかし、始めからすべてに対応できる能力を持ち合わせている方などなかなか存在しません。
どんな疾患でも対応していこうという意識を持って仕事ができるか、そこが重要だと私は考えます。
介護ケアを行うことが苦にならない
訪問看護では、病院ではメインだった点滴や注射などの医療行為は病院に比べると非常に少ないです。
訪問看護では、排泄介助や整容、食事介助、散歩の付き添い、部屋の環境整備といったどちらかというと介護技術や知識がメインだったりします。
私もそうでしたが、排泄介助や整容など急性期病院で働いているとあまり行ってこなかったケアもあったので、始めは苦労しました。
こういった介護ケアが苦痛と感じる方には、訪問看護師として働くのは難しいのかもしれません。
ブランクがあり、病院に戻るのが不安な方
一度は、ライフイベントなどで病院などを退職した方で、家庭も落ち着いてきたので、看護師としてまた働きたいと考えている方も多いと思います。
そんな方には、復帰の第一歩として訪問看護はおススメできる職種です。
決して楽な仕事とは言い難いですが、病院に比べると時間にも余裕を持って働ける所も多く、利用者さんの状態も自宅で暮らせるくらい安定されている方が多く急変も少ないです。
若い世代が多く働いている病院に比べて、訪問看護は年齢層も高いと言われていますから、何かと頼りになることもあるかと思います。
親しみを持って誰とでもきさくに話せる
訪問看護をするにあたって、明るさはとても大切になってきます。
訪問看護は利用者と年単位で付き合っていくことがとても多いです。
そのため、利用者や家族から信頼を得なければ成り立たない部分があります。
日々のケアを行うこともとても重要ですが、時には明るい話題を話し合ったり、笑いを誘ったりなどの場を持つことは信頼関係に繋がります。
誰とでもきさくに話せるということは訪問看護をやるにあたっては大きな武器になるに違いありません。
訪問看護が向いていないかもしれない人の4つの特徴
看護師としての経験年数が浅い
訪問看護は基本1人で訪問をしてケアを行います。
病院であれば、何かあったときには、他の看護師、医師も身近にいることから、自分一人で迷うことも少ないでしょう。
でも、訪問看護では、すべての判断はその場にいる看護師に委ねられます。
「これは経過をみてもよいものだろうか」
「医師に報告して対応してもらったほうがいいのか」
等悩む場面がたくさんあります。
経験豊富な看護師の方ならば、これがやりがいにつながることもありえますが、経験が浅い看護師の方ですと、これがものすごいストレスに感じてしまいます。
ある程度の知識や技術を持ち合わせていた方が訪問看護を行ううえで無難だと思ってもらったほうがよいでしょう。
地図をみることが苦手、方向音痴、車の運転が苦に感じる人
利用者のご自宅まで移動をするため、地図をみることが苦手、もしくは方向音痴である方は間違いなく土地勘のある所やカーナビが搭載されている車があるところで働きましょう。
利用者が一番嫌うのは、時間通りに訪問してくれないことです。
特に訪問看護を始めたばかりの利用者は、誰も行ったことがないですし、始めてなのにいきなり遅刻となってしまうと、これからの信頼関係を築いていくことが大変困難になってしまいます。
車の運転が苦手な人はまず訪問看護を選ばないと思いますが、都心近くになると自転車やバイクで移動する事業所もあるので、そこで働いてみるのもいいのではないでしょうか。
極端に潔癖である方
自分の経験上、掃除ができない、もしくは掃除しないなどの理由で部屋がとても汚れている御宅をたくさん訪問してきました。
病院のように清潔な環境で仕事ができるとは限らないので、極端に潔癖症の方は難しい職種かもしれません。
ちなみに猫や犬を飼っている御宅も多いので、犬猫アレルギーがある方も要注意です
誰かを頼りにできないと怖いと考えている
看護師としての経験があったとしても、自分一人で判断するのは怖いと考えている方はもしかすると訪問看護は向いていないかもしれません。
訪問看護は医師の指示で動くとは言っても、
病院みたいに「血圧〇〇〇以上で報告」「体温〇〇℃以上でこの薬剤を投与」などの細かい指示が出ることはまれであり、大抵の指示書は「リハビリ」とか「病状管理」などおおまかな指示しか出してくれません。
そのため、利用者が急変した場合や少し様子がおかしい場合には、すべて訪問している看護師に判断が委ねられます。
もちろん他の職員に相談することは可能ですが、実際行動を起こすのは自分ということになり、責任もかかってきますし、それがかえってストレスに感じる方も多いでしょう。
しかし、自分で判断することこそがやりがいにもつながりますし、訪問看護に慣れてくればそんな不安もなくなる可能性も十分にあります。
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