
訪問看護は1人で回るので、
第三者に「言った、言わない」を証明してもらうことや、訪問看護の現場で守ってもらえることは皆無です。
自分の看護師としてのプライドを維持すること、確固たる態度を取ることも重要になってきます。
また職場ではスタッフとの関係性も大切です。
仕事ぶりを見てもらうことはかなわないため、報告・連絡・相談はとても重要になり、お互いの信頼関係を築いていかなくてはなりません。
自分からの発信はもちろん、相手の話にもきちんと向き合う姿勢がとても大切です。
訪問看護でのトラブル事例
ある40代の独身男性の利用者さんは半身麻痺があり独居です。
年齢の近い1人の看護師に対し、好意的な発言をされていました。
本気であったか冗談で言っていたかはわかりませんが、そうした言動はエスカレートするとセクハラにも繋がってきます。
そうした言動が不快であることを常々伝えていましたが、そのうちに下ネタも話し始め最終的には一緒に寝て欲しいことや結婚して欲しいと言われていたようです。
この方の生活背景を考えると、独居での孤独感や仕事が思うようにできないもどかしさもあり、誰かに頼りたい思いもあったかもしれません。
しかしだからといって不快な言動を継続させるわけにもいきません。
せっかく訪問看護で状態観察を行ったり、気分転換のリハビリを懸命に行っていた看護師は、この利用者さんのところへ行きたくない思いも出てきてしまいます。
このような場合はどう対処するべきか。
実際に行った対処方法
まずは、管理者へ報告相談を行なって行きます。管理者からその利用者さんへ事実確認や注意を行います。
ここが1番の問題になってきますが、利用者さんも自分に不利益になることは認めようとしません。
なので、そんなことは言っていない、デタラメであることを伝えてきます。
こうなってしまうと言った、言わないの押し問答になり解決することができなくなります。
訪問中にボイスレコーダーを使用するのも、あまりにも酷い時はありなのかもしれませんが、盗聴しているみたいで、こちらの気分も悪くなりますよね。
対処した結果、どうなったか
結果的には、「こちらの勘違いであることも含めて、お互いに誤解されないようにしていきましょう。」ということで収まりました。
でもこの看護師がこの利用者さんの訪問に行くことはなくなりました。管理者が訪問を外してくれたことで、看護師を守ってくれたんですね。
トラブルが起こった場合のステーションへの影響
小規模のステーションでは他のスタッフへのしわ寄せもあるかもしれません。
お互い様の部分もあるかもしれませんが、他スタッフへの配慮も必要です。
対人である以上、性格の合う、合わないは必ずでてきてしまいます。
無理をせずに困った時には必ず管理者や他のスタッフへ相談して解決への糸口を見つけましょう。
楽しく働けるのが1番です。