
今回の記事では、訪問看護で読んでおくべきおすすめの本というテーマで、私が読んだいくつかの本をご紹介していきたいと思います。
現在訪問看護師として働いている方、これから訪問看護師をやってみようという方、どちらの方にもおすすめできる本だと思います。
それでは、さっそく紹介していきましょう。
ストレングスモデル実践活用術 萱間 真美 医学書院
その人の可能性を信じて、その人がうまく表現できないことを引き出してそれを支えることをストレングスモデルと呼んでいます。
ある意味当たり前かもしれませんが、意外にその方法は難しく、労力が必要となるためについつい簡単な方向へ本人を命令してしまい、誘導してしまうことがほとんどだと思います。
特に看護師にはその傾向が強く、その人らしさを支える看護技術とはどんなことなのかということをわかりやすく説明してくれます。
在宅では、病院よりその人らしさを重視して看護を行わなければならない場面があり、私にとってとてもタメになる一冊でした。
こころを看取る訪問看護師が出会った1000人の最期 押川 真喜子 文藝春秋
訪問看護師の仕事や在宅介護の過酷な状況、やりがいがリアルに伝わってくる一冊です。
冒頭からは日記のように様々な訪問看護の事例が記されていて、訪問看護師をやっていたら共感できるかもしれない苦悩、やりがいなどがよく伝わってきます。
中盤から後半にかけては、著者のプライベートな部分がコミカル調に書かれていたり、両親の死の体験について事細かく記されたりします。
最後に、著者が思う介護保険についての利点や問題点、矛盾点などが書かれており、私自身も色々考えさせられました。すごく読みやすい一冊となっていますので、まだ訪問看護を経験したことがない人でも十分に理解できる内容かと思います。
福辺流 力のいらない介助術 福辺 節子 中央法規出版
1人で訪問して、ケアや介助を行うことが多い看護師は大変です。
力がいらないとは言っても、魔法のように軽々に出来てしまうような事は書かれていませんが、なぜこんな当たり前のことが自分には出来ていなかったんだろう、知らなかったんだろうと思わせてくれた一冊でした。
介助技術の本だと大抵、介助される人のできることを大切にしましょう、などと不明瞭に書かれている本が多く、自分にはいまいち納得できない所がありました。
しかし、この本には、具体的な実態のあるものとして介助される人の力を引き出すための介助方法を詳しく提示してくれています。
「介助が疲れた」という方、一度読んでみる事をおすすめします。
以上が私のおすすめする本でした。どの本も素晴らしい内容となっていますので、気になる方は是非一度読んでみてくれると幸いです。